昨年、電子ピアノを新しく買い替えたばかりですが(↓ この時のお話はこちら。)、毎日自宅でピアノを弾きたい欲は周期的に訪れます。
ピアノが弾きたいピアノが弾きたい、自宅にピアノがあって、外出しなくても部屋着やパジャマ(!?)のままでピアノが弾ける環境が欲しい。。。
改めて振り返ってみると、子供の頃約10年、大人になって再開してから10年以上となったピアノ歴のうち、ピアノで練習できたのは子供時代にピアノを習い始めて1年ちょっと経った頃に買ってもらったアップライトを弾けた時期だけ。もはや、電子ピアノ環境の方が長くなってしまいました。
子供の頃はピアノのありがたみを全く理解できておらず、むしろ電子ピアノの方が鍵盤が軽いから弾きやすいなー、ピアノは重くて音も大きいからちょっと荷が重いなー、なんて思っていたかも。。。いや、もちろん買ってもらった時は嬉しかった記憶がありますが。
再開後は住宅事情からずっと電子ピアノですが、今の弾き方を習う前までは、生ピアノを弾きたい心理は、「ステージでの演奏は生ピアノなのでそれに慣れなきゃ」とか、「電子ピアノより鍵盤が重くて弾きづらいからピアノをできるだけたくさん弾いて鍛えなきゃ」のような、ピアノと戦う気構えだったように思います。普段、電子ピアノwithヘッドホンの環境だと、大きなピアノ音を制御するのも難しかった・・・。
でも今は、ピアノの音の響かせ方、体の使い方次第で変化する音色の違いなどをレッスンで教えてもらったことで、ピアノを弾くことの楽しさを初めて実感しています。こうした響きや音色はまだまだ出せないけれど、以前よりもピアノの面白さや特性を感じられるようになったからこそ、逆に、電子ピアノ練習の割り切りもできるようになりました。
そして、自宅にピアノが欲しい欲がさらに増してしまったのは嬉しい反面、悩ましい限りです。
私がピアノを所有できない理由は住宅事情。ピアノを購入できても、それを置く場所(≒家)の防音問題がクリアできないと結局弾けないですからね。
夫とふたり暮らしの今の住まいは賃貸集合住宅。今後も、転勤がある仕事のため定住してピアノを置ける居を構えるのは難しそうです。。。
ピアノと電子ピアノ、全く別物であることも、ピアノで練習できる方がいいことも重々承知の上で、住宅事情その他諸々の理由からやむを得ず電子ピアノ、という方は数多くいらっしゃるのではないでしょうか。
もう何年も前に聞いた話ですが「電子ピアノで練習している生徒さんにはショパンの曲はレッスンしません。ピアノを持つまではモーツァルトやベートーヴェンをやりましょう。」といった方針のピアノの先生もいらっしゃるらしいとのこと。
もちろん、先生によって色々な指導方針がありますし、断片的な情報なので、どのような状況で発せられた言葉なのかも分からないですが、もし自分がピアノの先生からそんなことを言われたら悲しいなあ。
電子ピアノしか持てない生徒にも、ピアノの美しさ、楽しさ、奥深さを伝えられる、そんな先生もたくさんいらっしゃるはず、、、と思いたいです。