先月、約12年使った電子ピアノを買い替えました。
ピアノを再開した直後から使い続けてきた電子ピアノ、一時期、ピアノから遠ざかって巨大な置きものと化し、いっそのこと処分しようかと思ったこともありましたが、結局は買い替えという形で円満に(?)お別れできて感慨深いものがあります。
住宅事情などからピアノが欲しくても持てない大人ピアノ弾きさんは多いでしょうし、私もそのひとりなので、今回は私が使っている電子ピアノをご紹介いたします。
最近は本当に色々な電子ピアノがあり、クオリティも年々進化しているようですが、やはり本物のピアノとは別もの。個人的主観になりますが「カニとカニかまぼこ」ぐらいの違いでしょうか。。。
それでも、ピアノを持てない以上、練習の大半を占める電子ピアノはできるだけ良いものをストレスなく使いたいので、私は「安いカニかまぼこピアノ」ではなく「結構カニっぽい高級カニかまぼこピアノ」を選択しました。新・旧機種とも、自分の所有物の中で一番高い、それなりの覚悟で買った物です。
【旧・電子ピアノ】
旧・電子ピアノは、今から約12年前に購入したKAWAI・ CA93という機種でした。
木製鍵盤を使用、本物のピアノとそっくりなハンマーアクションが売りで、当時、色々なメーカーの電子ピアノを試弾した結果、自分の感覚としては一番ピアノとのギャップが少ないことが決め手でした。このクラスの商品だとかなりの値段がするので、再開直後だったこともあり、この先本当にピアノを続けられるのか、最低限、何年続ければある程度元が取れるのか等々悩み、清水の舞台から飛び降りる気持ちで購入したことを覚えています。
結果、約12年間、4回の引っ越しを経ても何一つ不具合もなく使え、スタジオ等で生ピアノを借りられるのは多くても週1、2回程度、それ以外は電子ピアノという使用頻度を考慮すると、十分活躍してくれました。電子ピアノの選び方は人それぞれで正解はありませんが、あくまでも自分の場合、購入価格を10年以上の使用期間で割り返し1年・1か月・1週間当たりの金額を計算したら、、、良い選択だったと思います。
【新・電子ピアノ】
今回、旧ピアノが壊れたわけでも引っ越し時期でもないのに買い替えた理由は、やっとこれからもピアノを続ける確信が持てるようになったことと、まだ故障していない、下取りに出せる状態のうちに買い替えた方が得策と考えたからです。
KAWAIの回し者ではありませんが、今回も色々試弾して散々迷った結果、選んだのは旧ピアノの後継機種になるKAWAI・ CA 99です。
購入から約1か月経ちましたが、概ね満足しています。特に鍵盤のタッチが旧機種からの進化が感じられることと、アップライトピアノそっくりの外観でしょうか。あまり圧迫感がない形なので部屋も狭く感じず、練習のモチベーションが上がります。
難点は、これは電子ピアノである以上どうしようもないことですが、どんな打鍵をしても音色が変わらないことでしょうか。
「生ピアノで練習しなければ上達しない」などどいった言葉を見聞きすることもありますが、電子ピアノでも練習できることは沢山あると思います。どんな道具で練習するか以上に大切なことは、どんな方法で練習するか。。。
再開当初は思いもよらなかった2台目の電子ピアノ。旧ピアノと同じかそれ以上に長く上手に付き合って、実りあるピアノライフを送れますように。