手羽先のピアノ人生40から

ピアノ再開組のブログです。

速さは同じでも全然ちがう

 冬の発表会が近づいてきました。

 今回弾く「猫のワルツ」(ショパン)は、夏の発表会で弾いたノクターン8番と比べれば、いわゆる「(テンポが)速い曲」の部類ですね。こんなタイプの曲は、速く弾けないくせに速く弾きたくなる、暴走癖がある私にとって超・要注意。。。

 いままでも速い系の曲では何度も何度も練習中に無理な速さで弾いてしまって崩れる、の繰り返しだったので、今回は同じ過ちを繰り返したくないなー(;´д`)

 

 

 「速く弾くこと」で最近改めて思うのは、演奏するときの計測上の速度(メトロノームで♩=●とか、トータル演奏時間が何分何秒とか)と、聞こえ方の関係。

 同じ速さの演奏でも、弾き方や間の取り方によって、聞こえ方や印象が全然違ってきます。

 

 昔は速く弾けるようにならなきゃ、と焦ってYouTubeで色々な人の演奏を聞き漁り、まるでマラソンのタイムを測るかのようにトータル演奏時間で一喜一憂していた時期がありましたが、それは逆効果で、音楽的に弾けないのはもちろん、理想ほどは速く弾けるようにもなりませんでした。

 

 ピアノを再開した直後、今習っている弾き方に変える前の自分の演奏は、一生懸命速く弾いているだけで、「頑張りましたね〜( ´∀`)」で終わる感じ。。。

 当時、頑張って弾いたシューベルトの即興曲90-2。

 久しぶりに聞き返してみると、ま〜聞いてて疲れる音ですこと( ´Д`)

 

 あの頃は、自分の演奏はなんだか必死感があって素敵じゃない、「いい感じ」の演奏とは何が違うんだろう・・・?と悩んでいました。そして、「もっと速いテンポで弾けたら軽快に聞こえるのかな!?」と、テンポのせいにしていたのですが・・・。

 

 今の自分が過去の自分の演奏に対してダメ出しすると、音色が全部同じ、鍵盤を押し込んでいるから音が重い。重い音で一生懸命速く弾こうとしているから、美しくない!

 この演奏と同じ速さのまま、音色、打鍵を変えて、ふわ〜っと広がるような軽い音で弾いたら、もっと素敵に聞こえるはず。

 

 例えるならば、同じ大きさの石ころ2つを同じスピードで転がす場合に、ひとつは丸くてすべすべした軽い石、もうひとつは凸凹ゴツゴツした重い石だと、「コロコロコロ〜カラカラカラ〜♩」と転がる音と、「ゴロゴロゴロゴロ〜」と転がる音、前者の方が聞いていて心地良く感じませんか??

 当時の自分の演奏は、まさに凸凹ゴツゴツした重い石だったわ!

 

 まあ、演奏や音色に対する価値観は人それぞれなので、あくまでも私の感じ方になりますが・・・。

 現在、「丸くてすべすべした軽い石」で綺麗にコロコロ演奏できるようになるため絶賛修行中ですが本当に難しいですね。昔の自分と比べたら、だいぶ「軽さ」が出てきたと思いますが、逆に今は「ゴツゴツした軽石(時々暴走、砕け散る)」で音がスッカスカだったり薄いのが悩み。ここからもっと美しい濃い音が出せるようになりたいですが、まだまだ道のりは長いですね〜(´∀`)

 

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