手羽先のピアノ人生40から

ピアノ再開組のブログです。

テンポの呪縛〜トータル演奏時間を目標にしない〜

 自分が練習中の曲の音源(ピアニスト、アマチュア問わず他の人の演奏)をYouTubeなどで聴くか否か?

 色々聴いて参考にする派と、敢えて聴かないようにする派、それぞれいらっしゃるようですがワタシはどちらかと言えば前者。曲を完成させるまでには結構時間がかかることもあり、素敵だなと思える演奏を探すことで、長い期間その曲と付き合っていけるモチベーションを保っているのかもしれません。(ちなみに、本番演奏が近くなるとあまり聴かないかな。)

 

 でも、色々な方の演奏を聴いていると陥りがちな罠が。大抵の演奏はテンポが速め。速いということは、トータル演奏時間が短いのです。もちろん、自分はそんなに速く弾けないことは理解しているのですが、つい心のどこかで「本来の(?)演奏時間」を意識しがち…。

 そして、まるでマラソンのタイムを測るかのように自分の演奏を録音しては演奏時間を気にして、少しでも短くしなければと焦る…。

 でも、トータル演奏時間を縮めること自体を目標にし始めると(あくまでも私の場合は)演奏が雑になり逆効果になってしまいます。テンポを上げることを頑張ってしまい雑な速弾きになりがち。このことをレッスンで何度注意されたことでしょうか…。

    テンポだけ無理に上げようとして余裕のない演奏になったり崩壊するぐらいなら、ゆっくりでも自分にとって綺麗に弾けるテンポで弾く方がよっぽど良いんですけどね。

 それに、演奏には「緩急」があるわけなので、仮にトータル演奏時間が同じ演奏がふたつあったとしても、歌わせ方や間を取り方が違えば印象は大きく変わります。

 一生懸命テンポを上げたのに、なんかガチャガチャした慌ただしい演奏になってまう、というのも自分にとっては練習あるある現象…。

 理性では分かっているのに、なかなかテンポの呪縛から解放されません。「ゆっくり練習」をもっと定着させたいなぁ。まさに「急がば回れ」なのに、まだまだ私の練習姿勢は「急がば突っ込めー!」(←そして撃沈。)

 

 どうしてこうなるのか、早く速く弾けるようになりたいという焦りに加えて、「スピードへの憧れ」の意識があるのかもしれませんね。坂道を自転車でダーーーっと疾走したら爽快な感覚に近い?( ̄ー ̄)←危ないから絶対ダメ!

 

 指の運動能力がとても高くて器用な方は、速いテンポでも余裕を持って弾けちゃいますが、私はそんなタイプではありません。自分が着実にテンポを上げるためには、逆説的ですがテンポの呪縛から解放されることかなぁと思います。そうやって丁寧な練習を繰り返すことで、今よりもっと軽快なテンポで&綺麗に演奏できる日が来るといいな。

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